出典:映画「ジョーカー」公式サイト
映画「ジョーカー」感想
この映画『ジョーカー』は「人はなぜ苦しみの中でも生き続けるのか」、その答えを探すための手助けとなるかもしれない。
かの有名なDCコミックス『バットマン』のヴィランであるジョーカーの成り立ちを描く本作では、常に彼の苦難が描かれている。
ジョーカーもといアーサーは成し得なかったが、その苦難を乗り越えることこそが「生きる」ということではないだろうか。
大小あれ、人間は誰しもが生きている間に理不尽で耐え難い局面に遭遇するだろう。
家族環境であったり突然の病気であったり、人間関係であったり…。
ヴィランであるアーサーに感情移入してしまうことが罪であるかのような錯覚を受けるが、自分と似た状況の人キャラクターに共感することは自然なことで、そこから何を感じ何を考え何を実行するかが一番大事であるように感じる。
作中後半のアーサーは精神を蝕まれていることを踏まえても、最早「人間」であるとは言えずそのまま「ジョーカー」という怪物になってしまった。
厳しく辛い世界で我々が「人間」であり続けること、またその意味を見出すためにも本作をぜひ鑑賞いただきたい。
話自体はまとまりがよく、ジョーカーを演じるホアキン・フェニックスの演技力は噂に違わぬ素晴らしいものであった。
また、時代考証および背景描写も的確で見ごたえもばっちりであることは保証しよう。
映画「ジョーカー」作品情報
映画「ジョーカー」あらすじ
孤独で心の優しいアーサー(ホアキン・フェニックス)は、母の「どんなときも笑顔で人々を楽しませなさい」という言葉を心に刻みコメディアンを目指す。ピエロのメイクをして大道芸を披露しながら母を助ける彼は、同じアパートの住人ソフィーにひそかに思いを寄せていた。そして、笑いのある人生は素晴らしいと信じ、底辺からの脱出を試みる。
映画「ジョーカー」スタッフ キャスト
監督 | トッド・フィリップス |
脚本 | トッド・フィリップス |
公開 | 2019年10月4日 |
上映時間 | 122分 |
登場人物 | 俳優名 |
アーサー・フレック / ジョーカー | ホアキン・フェニックス |
マレー・フランクリン | ロバート・デ・ニーロ |
ソフィー・デュモンド | ザジー・ビーツ |
ペニー・フレック | フランセス・コンロイ |
トーマス・ウェイン | ブレット・カレン |
ギャリティ刑事 | ビル・キャンプ |
バーク刑事 | シェー・ウィガム |
ランドル | グレン・フレシュラー |
ゲイリー | リー・ギル |
ジーン・アフランド | マーク・マロン |
アルフレッド・ペニーワース | ダグラス・ホッジ |
ブルース・ウェイン | ダンテ・ペレイラ=オルソン |